扉の裏側には、大きな字で斯う書いてありました。
「いろいろ注文が多くてうるさかったでしょう。お気の毒でした。
もうこれだけです。どうかからだ中に、壺の中の塩をたくさん
よくもみ込んでください。」
(略)
しかし、さっき一ぺん紙くずのようになった二人の顔だけは、東京に帰っても、お湯にはいっても、もうもとのとおりになおりませんでした。
河野太郎大臣はこんなことを言って大丈夫なのだろうか。 「新型コロナワクチンは、いつものインフルエンザワクチンよりも相当効果があり、重症化予防や発症予防だけでなく、たぶん“感染しない”ということも言える。」pic.twitter.com/B89nL2TPd3
— 付箋 (@KDystopia) 2021年8月21日
国民の生命、健康、財産、ひいては国家の安全保障にまで直結するのだから、記者会見で徹底的に突っ込めよと。
これまでそうしてきたように、ノーコメントか、それともブロックか。
人様の上に立たせてはいけない奴の典型だわな。
(あんな毒ワクチン、ホント、打たないでおいてよかったよ。
今後は、毒ワクチン大疑獄のバスに乗り遅れるな。世界から取り残される、になればいいんですけどね。まぁ、まずは被害者(とご遺族の)救済ですわな。それとともにこれ以上、年少者含めて被害者増やすんじゃねーぞ、と。)
ファイザー「ワクチン感染予防効果の実験はしていない」従来の主張根拠崩れる…[海外の反応]
先日行われた中国肺炎ワクチンに関するEU議会の公聴会において、ワクチン製造会社ファイザーの幹部が「同ワクチンの感染予防効果について実験は行っていない」と明言。同社を含め、CDCやFDA、米政府高官等が従来主張してきた「感染予防の為の接種」という前提根拠自体、科学的に確立していなかった事実が明らかとなった。
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ワクチン公聴会に出席したファイザー社の幹部Janine Small氏に対して、EU議会委員であるRobert Roos氏は「ファイザー社は中国肺炎ワクチンを市場に出す前に、感染予防効果を実験しているのか?もししているのならば、そのデータを我々に提示してもらいたい」等と質問。それに対して、Small氏は「中国肺炎ワクチンの感染予防効果について市場投入前に実証実験を行っていない」と明らかにした上で「市場の要求が大きかったので迅速に開発することを優先した(We have to really move at the speed of science to really understand what is taking place in the market.)」等と述べた。
事実上、市場において感染予防の「人体実証実験」を行っていたことになり、「安全で確実」と呼ばれていた中国肺炎ワクチン当初の姿からは程遠い。
また、この証言が事実とすると、感染拡大当初、CDCやFDA、各種政府機関が主張してきた「感染予防の為の接種」に関して、確証となるデータが存在していなかったことを意味し、意図的に虚偽の報告をしていたとも考えられる。また、一部国家が導入していた「ワクチンパスポート」等、ワクチンの予防効果を前提とした政策の意義も問われかねない。
ワクチンの感染予防効果については、中国肺炎株の変異などもあり、医療関係者などから疑問が噴出。その後、ファイザー社やCDC、FDA、米政府等は「感染予防」ではなく「重症化・死亡率の低下」へと接種理由を変節させている。米感染予防対策を指揮してきたファウチ博士などは、これらの規範変更に対して「科学は変わっていくものだ」等と開き直りともとれる発言を行い、多くの批判を浴びている。
同委員会において、ファイザー社CEOアルバート・ブーラ氏の出席が予定されていたものの、突如としてキャンセルされる事態になった。一部メディア等は、同氏が、ファイザー社と欧州議会議長ウルズラ・フォン・デア・ライエン氏間での「ワクチン談合疑惑」に対して、追及されることを恐れたためとしている。
参考:
ファイザー社CEO、欧州議会での証言拒否…ワクチン契約を巡る追及を恐れ?
二人の若い
「ぜんたい、ここらの山は
「
それはだいぶの山奥でした。案内してきた専門の鉄砲打ちも、ちょっとまごついて、どこかへ行ってしまったくらいの山奥でした。
それに、あんまり山が
「じつにぼくは、二千四百円の損害だ」と一人の紳士が、その犬の
「ぼくは二千八百円の損害だ。」と、もひとりが、くやしそうに、あたまをまげて言いました。
はじめの紳士は、すこし顔いろを悪くして、じっと、もひとりの紳士の、顔つきを見ながら云いました。
「ぼくはもう
「さあ、ぼくもちょうど寒くはなったし腹は
「そいじゃ、これで切りあげよう。なあに戻りに、
「
ところがどうも困ったことは、どっちへ行けば戻れるのか、いっこうに見当がつかなくなっていました。
風がどうと
「どうも腹が空いた。さっきから横っ腹が痛くてたまらないんだ。」
「ぼくもそうだ。もうあんまりあるきたくないな。」
「あるきたくないよ。ああ困ったなあ、何かたべたいなあ。」
「
二人の紳士は、ざわざわ鳴るすすきの中で、こんなことを云いました。
その時ふとうしろを見ますと、立派な
そして
西洋料理店
WILDCAT HOUSE
山猫軒
という札がでていました。
「君、ちょうどいい。ここはこれでなかなか開けてるんだ。入ろうじゃないか」
「おや、こんなとこにおかしいね。しかしとにかく何か食事ができるんだろう」
「もちろんできるさ。看板にそう書いてあるじゃないか」
「はいろうじゃないか。ぼくはもう何か喰べたくて倒れそうなんだ。」
二人は玄関に立ちました。玄関は白い
そして
二人はそこで、ひどくよろこんで言いました。
「こいつはどうだ、やっぱり世の中はうまくできてるねえ、きょう一日なんぎしたけれど、こんどはこんないいこともある。このうちは料理店だけれどもただでご
「どうもそうらしい。決してご遠慮はありませんというのはその意味だ。」
二人は戸を
二人は大歓迎というので、もう大よろこびです。
「君、ぼくらは大歓迎にあたっているのだ。」
「ぼくらは両方兼ねてるから」
ずんずん廊下を進んで行きますと、こんどは水いろのペンキ
「どうも変な
「これはロシア式だ。寒いとこや山の中はみんなこうさ。」
そして二人はその扉をあけようとしますと、上に黄いろな字でこう書いてありました。
「なかなかはやってるんだ。こんな山の中で。」
「それあそうだ。見たまえ、東京の大きな料理屋だって大通りにはすくないだろう」
二人は云いながら、その扉をあけました。するとその裏側に、
「これはぜんたいどういうんだ。」ひとりの紳士は顔をしかめました。
「うん、これはきっと注文があまり多くて
「そうだろう。早くどこか
「そしてテーブルに
ところがどうもうるさいことは、また扉が一つありました。そしてそのわきに鏡がかかって、その下には長い
扉には赤い字で、
の
と書いてありました。
「これはどうも
「作法の厳しい家だ。きっとよほど
そこで二人は、きれいに髪をけずって、
そしたら、どうです。ブラシを板の上に置くや
二人はびっくりして、
扉の内側に、また変なことが書いてありました。
見るとすぐ横に黒い台がありました。
「なるほど、鉄砲を持ってものを食うという法はない。」
「いや、よほど偉いひとが始終来ているんだ。」
二人は鉄砲をはずし、帯皮を解いて、それを台の上に置きました。
また黒い扉がありました。
「どうだ、とるか。」
「仕方ない、とろう。たしかによっぽどえらいひとなんだ。奥に来ているのは」
二人は帽子とオーバーコートを
扉の裏側には、
と書いてありました。扉のすぐ横には黒塗りの立派な金庫も、ちゃんと口を開けて置いてありました。
「ははあ、何かの料理に電気をつかうと見えるね。
「そうだろう。して見ると
「どうもそうらしい。」
「そうだ。きっと。」
二人はめがねをはずしたり、カフスボタンをとったり、みんな金庫のなかに入れて、ぱちんと
すこし行きますとまた
みるとたしかに壺のなかのものは牛乳のクリームでした。
「クリームをぬれというのはどういうんだ。」
「これはね、外がひじょうに寒いだろう。
二人は壺のクリームを、顔に塗って手に塗ってそれから靴下をぬいで足に塗りました。それでもまだ残っていましたから、それは二人ともめいめいこっそり顔へ塗るふりをしながら喰べました。
それから大急ぎで扉をあけますと、その裏側には、
と書いてあって、ちいさなクリームの壺がここにも置いてありました。
「そうそう、ぼくは耳には塗らなかった。あぶなく耳にひびを切らすとこだった。ここの主人はじつに用意
「ああ、細かいとこまでよく気がつくよ。ところでぼくは早く何か喰べたいんだが、どうも斯うどこまでも廊下じゃ仕方ないね。」
するとすぐその前に次の戸がありました。
十五分とお待たせはいたしません。
すぐたべられます。
早くあなたの頭に
そして戸の前には金ピカの香水の瓶が置いてありました。
二人はその香水を、頭へぱちゃぱちゃ振りかけました。
ところがその香水は、どうも
「この香水はへんに酢くさい。どうしたんだろう。」
「まちがえたんだ。下女が
二人は扉をあけて中にはいりました。
扉の裏側には、大きな字で斯う書いてありました。
もうこれだけです。どうかからだ中に、壺の中の塩をたくさん
よくもみ込んでください。」
なるほど立派な青い瀬戸の塩壺は置いてありましたが、こんどというこんどは二人ともぎょっとしてお互にクリームをたくさん塗った顔を見合せました。
「どうもおかしいぜ。」
「ぼくもおかしいとおもう。」
「
「だからさ、西洋料理店というのは、ぼくの考えるところでは、西洋料理を、来た人にたべさせるのではなくて、来た人を西洋料理にして、食べてやる
「その、ぼ、ぼくらが、……うわあ。」がたがたがたがたふるえだして、もうものが言えませんでした。
「
奥の方にはまだ一枚扉があって、大きなかぎ穴が二つつき、銀いろのホークとナイフの形が切りだしてあって、
大へん結構にできました。
さあさあおなかにおはいりください。」
と書いてありました。おまけにかぎ穴からはきょろきょろ二つの青い
「うわあ。」がたがたがたがた。
「うわあ。」がたがたがたがた。
ふたりは泣き出しました。
すると戸の中では、こそこそこんなことを云っています。
「だめだよ。もう気がついたよ。塩をもみこまないようだよ。」
「あたりまえさ。親分の書きようがまずいんだ。あすこへ、いろいろ注文が多くてうるさかったでしょう、お気の毒でしたなんて、
「どっちでもいいよ。どうせぼくらには、骨も分けて
「それはそうだ。けれどももしここへあいつらがはいって来なかったら、それはぼくらの責任だぜ。」
「呼ぼうか、呼ぼう。おい、お客さん方、早くいらっしゃい。いらっしゃい。いらっしゃい。お
「へい、いらっしゃい、いらっしゃい。それともサラドはお
二人はあんまり心を痛めたために、顔がまるでくしゃくしゃの
中ではふっふっとわらってまた
「いらっしゃい、いらっしゃい。そんなに泣いては
「早くいらっしゃい。親方がもうナフキンをかけて、ナイフをもって、舌なめずりして、お客さま方を待っていられます。」
二人は泣いて泣いて泣いて泣いて泣きました。
そのときうしろからいきなり、
「わん、わん、ぐゎあ。」という声がして、あの
「わん。」と高く
その扉の向うのまっくらやみのなかで、
「にゃあお、くゎあ、ごろごろ。」という声がして、それからがさがさ鳴りました。
室はけむりのように消え、二人は寒さにぶるぶるふるえて、草の中に立っていました。
見ると、上着や
犬がふうとうなって
そしてうしろからは、
「
二人は
「おおい、おおい、ここだぞ、早く来い。」と叫びました。
そこで二人はやっと安心しました。
そして猟師のもってきた
しかし、さっき一ぺん紙くずのようになった二人の顔だけは、東京に帰っても、お湯にはいっても、もうもとのとおりになおりませんでした。