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しばらくかかりそ。サグラダファミリアより遅くなるかも。

16日からインド空軍スホーイ30と共同訓練

なぜに防衛国債の国、ドイツへは行かなかったんでしょう。2022年のG7議長国だったはずなのに。

 

インド空軍機、茨城・百里基地に到着 共同訓練16日から

1/10(火) 20:08配信

 航空自衛隊との初の共同訓練に参加するインド空軍の戦闘機と空輸機が10日、空自百里基地(茨城県小美玉市百里)に到着した。同基地司令の石村尚久空将補と印空軍の展開部隊指揮官、ロヒト・カピール大佐が同日記者会見し、「意義深い」「新たなステップになる」などと抱負を語った。

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共同訓練は16~26日、太平洋沖など同基地周辺空域で実施する。参加するのは印空軍側がスホーイ30戦闘機4機とC17輸送機2機など、空自側が百里基地のF2戦闘機4機と小松基地(石川県)のF15戦闘機4機など。

10日午後2時過ぎ、スホーイ4機が次々に百里基地の滑走路に到着。約130人の同基地隊員が出迎えた。

石村司令は「空自創設以来初めてとなる日印の共同訓練を百里基地で実施できることは意義深い」と話した。カピール大佐は「両空軍の防衛協力を強化し、戦略的関係を深める新たなステップになる」と期待した。

日印戦闘機共同訓練は2019年の両国2プラス2で合意されたが、新型コロナウイルスの影響などで先送りされていた。

茨城新聞社

ibarakinews.jp

 

インドの戦闘機が日本に来る!それがなぜ重要なのか?

1/9(月) 11:27配信

wedge.ismedia.jp

 

 2023年1月16日から26日にかけて、インドの戦闘機4機(インド初の女性戦闘機パイロットも含む)と大型輸送機2機、空中給油機1機が、茨城県にある百里基地にきて、航空自衛隊と共同演習「ヴィーア・ガーディアン」を行う。日印で行われる初めての戦闘機の共同演習である。実は、大変重要な演習である。

 なぜそういえるのか。筆者は、日印戦闘機の共同演習について長らく、その重要性を繰り返し指摘してきた。筆者の知る範囲では、日本でその必要性を訴えて執筆し続けてきたのは筆者一人である。だから、今回、実現するにあたって、なぜこの演習がそれほど重要なのか、きちんと説明したい。大きく3つの理由がある。


対中国戦略としての有効性

 

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 最初に、この演習は、中国を念頭に置いた国家戦略上、とても重要である。スウェーデンシンクタンクストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、11~20年の間、中国の軍事支出は76%伸びているが、日本は2.4%しか伸びていない。アメリカは10%減っている。

 このような環境においては、日本単独では、中国とどんどん差をつけられてしまう。次の5年間で防衛費を伸ばしたとしても、全然足りないだろう。だから多国間で協力して、中国の軍事支出や戦力を多方面に分散させる努力が必要である。

 もし、日本とインドの空軍が連携していれば、何ができるだろうか。中国からすると、台湾や日本を攻撃する場合、戦闘機を台湾や日本の正面に集中したい。でも、日本とインドが連携していたら、中国は、インドのことが気になる。

 中国は、インドが攻撃してくる場合に備えて、一定の数の戦闘機を印中国境の方に、配備しておかなければならない。印中国境に配備した中国戦闘機は、台湾や日本を攻撃するためには使えないだろう。実際、今回来日するインドの戦闘機スホーイ30には、射程の長い、新しい超音速巡航ミサイルが搭載される予定だ。中国の内陸部を攻撃できるようになるから、中国にとっては気になるところだ。

 逆に、中国がインドを攻撃する場合でも、中国は、日本のことが気になるだろう。日本も、これから射程の長い巡航ミサイルを配備する。日本とインドの反撃能力は、日本とインド両方にとって国益になる。日本とインドは連携するべきなのである。


 このような環境から、最近、中国は、印中国境を重視し始めている。印中国境では20年以来、衝突して死傷者がでただけでなく、最新兵器の大規模な部隊展開が続いている(「印中国境現地報告 高まる緊張関係と日本にできること」)。

 しかも、中国軍の人事を見ると、中国軍が、印中国境を重視していることがわかる。中国では、印中国境でインドと緊張を高めた軍人が出世しているのだ。例えば14年に、インド側に侵入事件を起こした時、中国軍の現地司令官は李作成という人物だった。この人物は、17年には、中国の最高軍事指導機関である党中央軍事委員会(トップは習近平国家主席)の委員になった。

 別の例もある。17年に中国はドクラム高地に侵入事件を起こし、緊張を高め、印中両軍は国境全域で戦闘準備態勢に入った。その時、現地で作戦を指導した人物は、何衛東という人物である。この人物も、22年、中国共産党中央政治局委員になった。

 つまり、中国軍の人事は、中国がインドを強い国と捉え、重視し始めていることを示している。日本とインドが連携し、例えば戦闘機の共同訓練を行えば、中国は戦争に勝てるかどうか、一定程度、不安になるはずだ。日印は米国や豪州などとも連携しているから、それも含めて考えると、中国に戦争を起こさせないための、強い抑止力をもつ可能性がある。

 


悪い流れの日印関係を変える

 

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 次に、この演習は、日印の防衛協力を考える上で、重要である。日本とインドとの間では、すでに物品や機密情報を共有する協定が結ばれ、共同演習も、海上自衛隊の「マラバール」と「ジメックス」、陸上自衛隊の「ダルマ・ガーディアン」、航空自衛隊の輸送機の共同演習「シンユウ・マイトゥリ」が、継続して行われている。また、日印間では、軍事用無人車両の共同開発が進んでいる。

 その一方で、最近は、日印間の防衛協力が円滑に進まない事例が次々起きている。まず、日印の防衛協力を強く推進してきた安倍晋三元首相が暗殺されてしまった。日本中探しても、インドのことをあれほど愛して、インドからも愛され、しかも権力や実行力を持った指導者は、他に見当たらない。

 22年は、日印国交樹立70周年だったにもかかわらず、しかも、関係者の多大な努力にもかかわらず、あまり目立たなくなってしまったのも、そのためだ。日印関係は、急に指導者不在の状態を迎えてしまったのである。それに加え、ロシアのウクライナ侵攻以降、ロシアをめぐる日印間の立場の違いが目立つようになってしまった(「ロシアを非難する国連決議にインドが棄権した理由」)。

 特に、ウクライナ難民支援のための国連の物資を運ぶために、航空自衛隊の輸送機をインドに着陸させようとした時は、インドが着陸を拒否した(「なぜインドは自衛隊機を拒否したのか 日印関係、危機へ」)。これは、防衛省自衛隊全体で、インドとの協力関係を進めることに消極的な雰囲気をつくってしまった。

 インド海軍へ売り込みをはかっていた日本のUS-2飛行艇の話も頓挫してしまった。インドへの武器輸出に対するやる気も削がれていったのである。

 このような環境にあるため、日印が戦闘機の共同訓練を実施し、成果を具体的に提示することは、悪い流れを変えるもので、野球で言えば「逆転満塁ホームラン」のようなものなのである。

 

ロシアと中国を知るためにも有効

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 最後に、この演習は、特に日本にとって、戦術上、得るものが多いことが重要である。

 インドが今回、日本に持ち込む戦闘機はスホーイ30戦闘機だ。これはもともとはロシア製の戦闘機である(一部電子機器などをフランス製にするなど改造されてはいる)。実は、中国が保有している戦闘機も、スホーイ30とその派生型が多い。だから、日本の戦闘機にとっては、インドの戦闘機と戦う訓練は、中国やロシアの戦闘機と戦う訓練にもなるものだ。

 それは日本の戦闘機パイロットにとって貴重な経験になる。日本としては、もっと広範に、頻繁に実施し、多くのパイロットを鍛えたいところだ。

 インドにとっては、すでに米国とも、豪州とも、戦闘機の訓練を実施したことがある。米国製の戦闘機との訓練は経験済だ。だが、日本と訓練することで、今後、日米豪印の「クアッド(QUAD)」4カ国全体で訓練する際の方法について、具体的に検討することができるようになる。それは意義がある。

 また、日本は、日々、中国機やロシア機の領空侵犯に対処しなければならない国だ。インドは、ロシアから戦闘機の使い方を学んだことはあるが、ロシアが「敵」になった経験はないだろう。

 それに、もし海の上空での空中戦の訓練を行う場合、陸の上空とは違う部分があるかもしれない。その際は、日本の方が得意かもしれない。これからインド洋でより広く活動するであろうインドの方も、日本から学ぶ戦術上の教訓は多いだろう。

 


対中戦略の要となるインドとの連携

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 昨年末に公表された「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」では、米国、豪州に続き、インドとの防衛協力の重要性が明記されている。日本の公文書では、重要度の高い順に記述するから、インドとの防衛協力を、ヨーロッパ諸国や韓国との防衛協力よりも先に記述していることは、より重視していることの表れといえる。

 日印間の武器取引についても、今、艦艇に搭載する最新型のアンテナ「ユニコーン」の輸出について協議が行われている。日印の連携は、米国や豪州との連携と相まって、対中国戦略の要になる。戦闘機の共同訓練は、それを明確に示すことになるだろう。

長尾賢氏による論稿「中国と本気で戦うインド 日本はどれだけ理解しているか」はWedge Online Premiumにてご購入することができます。

 

参考

tu-ray-0g-0s1.hatenablog.com