[キーウ 19日 ロイター] - ウクライナのレズニコフ国防相は19日、米地対空ミサイルシステム「パトリオット」を受け取ったと明らかにした。これによりウクライナの防空態勢が高まったと述べた。
ツイッターに「われわれの防空部隊は、可能な限り迅速にシステムを習得した。われわれのパートナーも約束を守ってくれた」と投稿した。どの国が提供したかは明言しなかったが、投稿ではドイツの国防相に感謝の意を表した。
(CNN) ドイツ政府は19日までに、ウクライナに供与を約束していた高性能地対空ミサイル「パトリオット」」を引き渡したことを明らかにした。
政府は軍がウクライナに提供する殺傷、非殺傷兵器のリストを更新し、直近の1週間にパトリオットと追加の大型トラック、国境警備車両2台が引き渡されたことを確認した。
パトリオットは弾道ミサイルや巡航ミサイルの迎撃に極めて有効な最先端の防空システム。ウクライナのゼレンスキー大統領から度重なる要請を受け、米国とドイツが昨年12月に供与を約束していた。その後さらにオランダも、パトリオットを提供すると表明した。
【ベルリン=南毅郎】ドイツ政府は19日までに、長距離の地対空ミサイル「パトリオット」をウクライナに引き渡したと発表した。かねて同国が供与を求めており、ロシアからのミサイル攻撃などに対処する。ウクライナのレズニコフ国防相はツイッターで「我々の美しい空が一段と安全になる」と防空能力の強化に謝意を示した。
ウクライナメディアによると、ドイツのほか、米国とオランダからもパトリオットが到着したもようだ。ドイツのショルツ首相は今年1月、バイデン米大統領と電話協議した際にウクライナへの追加軍事支援で一致。米国と同様にドイツもパトリオットの供与を表明していた。
ドイツはこれまでに最新鋭の防空システム「IRIS-T」を含め、軍事支援を順次進めてきている。独政府は計4基の同防空システムを供与する方針で、南ドイツ新聞によると2基目も到着した。
米国防総省は19日、ウクライナに3億2500万ドル(440億円)相当の武器を追加供与すると発表した。砲弾や高機動ロケット砲システムのハイマース向けの弾薬を盛り込んだ。
オースティン米国防長官は21日、ドイツのラムシュタイン空軍基地でウクライナ支援会合を主催し、関係国とさらなる武器支援を協議する。19日にスウェーデンで開いた記者会見で「米国と同盟国、パートナー国は必要なだけウクライナを支援すると強く約束している」と重ねて強調した。