ボール遊び、幼稚園(ママ、保育園の間違いでしょうか)の太鼓の音にもクレーム… 長野市公園廃止、名誉教授夫妻が180分間にわたって語った“言い分”
国内 社会
2022年12月18日
長野市公園廃止問題の名誉教授夫妻が180分にわたって反論 (前編)
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長野市が1軒の家からの騒音被害の訴えをきっかけに、公園の廃止を決めた問題。市に対して物申していたのが国立大名誉教授だったと報じられ、「上級国民への配慮か」と批判の声が上がっている。今回、この名誉教授が夫人とともに「週刊新潮」の取材に応え、180分にわたって“言い分”を語った。
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――まず、騒音被害を訴えたきっかけについて聞かせてください。
夫人:(子どもの声がうるさいと注意したのは)3月のことです。子どもたちが春休みで、児童館に午前中からいました。午前10時前くらいから、一斉に、外で遊ばせていたんです。そのとき、私が一階で仕事、二階で主人が仕事をしていました。戸は閉めていました。あまりのうるささに、主人が「注意をしてもいいかな」と私に相談して、「良いんじゃないの」と答え、それで主人が注意しに行きました。
名誉教授:「去年の3月25日です。外の引率の先生に、「いっせいに遊ばせないように」と言ったと思います。ちょっと考えて下さいというような感じで言ったと思います。その後、館長にも30人、40人で遊ぶとうるさいので、という話をしたと思います。それからは、児童館の子どもがいっせいに遊ぶことは無くなったんですよ。館長に、私が言ったのは提案です。まずは、5人くらいで遊ばせてみることは出来ないかな、やってみませんか、考えられないかなということを言っただけです。強い口調では言ってないです。
すると、館長は「5人ずつ代わる代わるなんて、出来るわけない」って言ったんです。やる気がないんだなって思いましたよ。そこで会話はおしまいです。私は子どもが遊んだりすることに対して、文句を言ってるわけではありません。毎日、定時に、いっせいに4、50人が、遊ぶということをやめてくれと言っているだけなんです。たまに、大勢集まって騒いでるというのだったら、注意はしてないですよ。定時的に、5、60人、子どもが来て遊ばれるのは、常識ではありえないというのが私たちの考えです」
「僕らから廃止にしてくれとは言ってない」
――騒音の程度は?
名誉教授:これまでも、電話で、うるさいと、児童館に言ったことはあったかもしれません。私は、仕事場に行ってましたので、夜9時半ごろにならないと帰ってこない状況だったので、子どもがいっせいに遊んでいてうるさいということは女房から聞いて知っていました。
夫人:私は、パートタイムが終わって3時半ごろだったので、帰ってくるとワイワイやってるという感じでした。私はそのことに対しては、うるさいなって思いつつ、我慢してました。それが、主人のリモートワークで夫婦で家に居るようになったのは大きいですね。それで言った方が良いなとは思いました。何故、こんな状況を耐えなきゃいけないのか。この状況がずっと続くのかとモヤモヤし続けていました。
名誉教授:公園が出来る前、あそこは畑だったんですよ。公園の前の道もいわゆる農道で車はほとんど通らない道だったんですよ。市民のための公園と言われてますが、公園が出来るとき、その説明が一切、市からはありませんでした。工事の看板をみて出来ることを知りました。
夫人:廃止と知ったのは、今年の7月20日。工事の人がピンを打っていたので、聞いたら、分譲住宅になるんですよって教えてくれました。やっと静かになるんだと思いました。それで、緑地課に連絡したら、話したいことがあるって言われました。8月2日に、緑地課の担当者に会って、「区長会と話し合って、廃止が決まりました。公園を残したいですか?」と聞かされました。廃止に決まったのなら廃止でお願いします、と言いました。「1週間時間をあげますから、ゆっくり考えませんか?」と言われましたが、2人で、考えなくても廃止でいいよね、となりましたので、廃止でお願いしますと言いました。
名誉教授:だから、僕らから廃止にしてくれとは言ってないです。
児童館とのトラブル
――児童館とのトラブルについては?
夫人:児童館が出来たばっかりの頃は、先生が拡声器を使っていたことがあったので、それは、止めて欲しいと、たしか電話で児童館に言いました。それと同時くらいに、児童館の父兄が駐車場からはみ出して、路上に停めたり、路上でバックしたりでグッチャグチャだったので、館長さんに、「車がこっちの方に入らないようにして下さい」って言ったら、「ここは道だからしょうがない」って、そういう受け答えをされました。これは市に言うしかないということで調べて、社会福祉協議会の理事長さんに時間の予約を取って、会いに行き、こんな状況で、どうにかして下さいってお願いしました。理事長さんには、児童館の館内放送のスピーカーを外に向けて流していたので、中の放送は外部に流す必要ないから、やめていただけないか。せめて、緊急時だけにしてくれとお願いしました。スピーカーを使ったり、拡声器を使ったり、とにかく常識的じゃないなって思いました。
出来た当初は夜もライトが付いていて、夜、9時とかに、リフティングをやってることがあって、フェンスに当てているのか大きな音がして。怖かったですよ。夜遅くに不良が集まって来て、ずっと喋ったり、爆竹をしたりしていることもありました。警察に連絡をして呼んだりしてたのですが、「そういうのは直接あなたたちが注意しなさい」と。だから、ライトを早い時間に消してくれと緑地課に要望したこともあります。
――公園についての不満は解消した?
夫人:入り口を変えてもらうことと植栽を変えてもらうことを緑地課にお願いしました。家の和室の目の前が、公園の出入り口だったんです。子どもたちがごちゃごちゃたむろしていたり、具合悪くなりそうだったんです。出入り口が道路に面していたから、野球とか、サッカーとかのボールを取りに出入り口から子どもたちが出るのは危ないんじゃないかとも思って、出入り口を変えるべきじゃないかと、緑地課に訴えました。また、公園と道路の境に何もなくて、埃が立ってたんです。それで植栽をお願いしました。
名誉教授:報道では、出入り口の変更と植栽をしてもらって、良いことをしてもらってるのに、私たちが苦情を言い続けているというような話になってますが、別問題です。市にやってもらったことは、助かっていますし、感謝しています。ただ、出入り口変更や植栽は緑地課との話で、子どもの話は児童館との話です。
保育園とのトラブル
――ボール遊びについても、苦情を言ってこられた?
夫人:フェンスにサッカーボールを当てる音がうるさかったのと、家にボールが飛んで来て、取りに来た子どもが庭を荒らすということがありました。緑地課と話をして、サッカー、野球は禁止ということにしてもらったんです。
保育園が出来たばかりの頃、たしか土曜日に保育園が運動会をやろうとしていて、それは止めてほしいと言ったことはあります。机とかを運んで来ていたので、「何してるんですか?」と聞いて、運動会だというので、「家の前でやらないで下さい」って言いました。
これも昔の話ですが、午前、午後関係なく、大太鼓の練習をしていることがあって、ずっと我慢してたんですが、ドンドンと音がお腹に響いて、気持ち悪かったので、電話したことはありました。「本番の時はともかく、練習の時は何かで代用出来ないか」とお願いしました。布団か何かをのせて、練習するというので、「それなら大丈夫です」と言いました。
(後編)
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長野市が1軒の家からの騒音被害の訴えをきっかけに、公園の廃止を決めた問題。市に対して物申していたのが国立大名誉教授だったと報じられ、「上級国民への配慮か」と批判の声が上がっている。今回、この名誉教授が夫人とともに「週刊新潮」の取材に応え、180分にわたって“言い分”を語った。
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――小学校ともトラブルがあったと聞いています。
夫人:去年の3月頃から、小学校の放送がすごい聞こえるようになったんですよ。言ってる内容まで聞こえるくらい。5月くらいに、運動会か何かの行事をやっている時に、小学校に電話しました。教頭先生が来て、しょうがないというようなことを言われましたが、「毎日この音を聞かなきゃいけないんですか? 考えて欲しい。」と言ったら、マイクをずらしたみたいで、音は聞こえるけど、内容は分からないくらいに、改善されました。他には、小学校の授業で、クラス全員を連れてきて、自由に遊ばせるということがあって、それはうるさかったので、学校に電話しました。落ち葉を拾ったり、静かに活動することに対しては、何も言いませんよ。走り回ったりうるさい時は、「すみませんけど」と電話で注意しました。そういうことは、一年に数回くらいあります。
――児童館のエンジン音についても苦情を入れられた?
夫人:エンジンの話は、児童館が出来てからずっとです。多くの人たちがエンジンを切らないことについて、館長にずっと言い続けてきました。でも、全然、改善されてこなかったです。去年の8月、2日かけて、エンジンを止めない人全員に注意しました。20台あってナンバーをメモしてます。館長に、「たまには出て注意して下さい」と言いましたが、全然してくれませんね。それで、初めて、市の子ども政策課にも電話しました。すると、「エンジンをストップするように」という張り紙を貼ってくれました。
そのことで、私たちと子ども政策課と館長と話し合った時に、館長が市の職員に対して、「知ってるでしょ、貰ってる給料。こんな給料で出来ない」って、言ってるんです。私だって、そんな良いお金もらって仕事してるわけじゃないですけど、そんなこと言いませんよ。だったら辞めればいいじゃないですか。
――ご夫妻が子供の手を引っ張って、「ボール遊び禁止」の看板まで連れて行って注意したこともあったと聞いています。
夫人:サッカーなどの音が気になった時は、言いに行ってます。ただ、手なんか引っ張ってないです。そういうことはしません。
名誉教授:私もボール遊びが激しい時は、こっちにおいでって言って、ボール遊び禁止の看板に連れて行って、注意をしています。でも、手を引いたりはしていません。子どもからは威圧的に見えたかもしれませんが。
「ひがみじゃないですか」
――近隣住民から、忘年会で教授が「自分は人気の教授なんだと言っていた」という証言もあります。
名誉教授:自分の仕事の話はまずしないので、あり得ないです。
夫人:お前は教授なんだから、みたいなことを言われて、逆に絡まれるというのはよく見ました。うちのひとは、自分の職業のことを言わないので、そういうことはないと思います。
――設計に携わっている方が、「同じ工学部だ」と言ったら、教授に「次元が違う」と言われたという話も伺いました。
名誉教授:それは普通のことじゃないの? 普通の話の中で、そういう風に言うことはあることじゃないですか。でも、自分から名刺を出したり、自分から工学部の教授だなんて言うことはないです。
夫人:ひがみじゃないですか。
「危険人物みたいに思われるのは残念」
――改めて今回の騒動についてどう思われますか?
名誉教授:近所の人で音が気になっている人がいないかのように報道されてますが、「うるさいと言う方が問題だ」という風に報道がされている中で、音が気になっていたって、言いにくいというのはあるんじゃないですか。
――子どものことなんだから許すべきじゃないか、という考えもあるかと思いますが。
名誉教授:正論ですよね。私もそう思います。私が公園から100m離れた家に住んでいたら、「なんで使わせないのかな」って思いますよ。以前から、公園の看板に「ボール遊び禁止」などと書いてあるのを見て、なんで子どもに遊ばせてあげないのかなと思ってもいました。
私が言いたいのは、これが通常の範囲なんですか? ということなんですよね。人間小さいな、とか言われるのはわかりますよ。でも、それは、ここに住んでみないと分からない。だから、何回も言いますけど、ただ、子どもが遊んでいるだけなら、何も言いません。5、60人が遊んでいることに意見を言っているんです。ひょっとしたら、5人だったら、静かに遊べたかもしれません。それでこちらが少人数で遊ぶように提案しても、対応してくれない。それをクレームだと言われたら、それはそうかという感じなんですけど。
夫人:一軒だけの苦情と言われても、この立地条件であれば、そりゃそうだろうとなりますよね。とにかく、私たちは騒音に対して、お願いしてきただけなので、危険人物みたいに思われるのは残念です。
「クレーマーの方ですか?」と電話が
夫人:今さっきも、電話が鳴って出たら、「クレーマーの方ですか?」って。そういう電話が来るんです。取れば、すぐ切られる電話も来てます。そういう迷惑電話が、昨日が5件ほど、今日は2件来ました。
名誉教授:建築会社が「新築の資料をお持ちしました」と、直接、資料を持って来たこともありました。「頼んでませんけど」と言ったら、会社のホームページに依頼が入っていると言うんです。私はやってないです。
新宿のハウスメーカーから、新築物件の資料が送られて来たこともありました。皆さん知ってる信頼できる会社さんです。会社は悪くないと思うですけど、誰かがうちの名前を使って依頼したんだと思います。
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この種の騒音トラブルは全国各地にある。今回の場合、自治体側が判断したにもかかわらず、その責任が個人にあるかのように会見で語った点が他の例とは大きく違うところだろう。今になって市の側は、個人への嫌がらせをやめるよう訴えているが、初期対応が拙かったという批判を招く余地はあっただろう。
週刊新潮 2022年12月22日号掲載
1966年10月、青木島保育園、設立
1977年03月、青木島小学校、最古の建築年(現存の意か?)
1980年03月まで県外大学院、同年4月から信州大学とのネット情報
1983年11月、青木島小学校、最新の建築年
上記の記事中、新宿のハウスメーカーから新築物件の資料が云々。仮定の話として、例えばこんな資料が送られてきたらどんな反応が返ってくるのやら。(出入口の変更やら植栽その他、いくらかかったんでしたっけ。)
公園/遊園地、児童センターだけでなく、保育園、小学校にもクレームを入れるくらいなら、メディアにだまっているとは思えんが。さて。(中の人に、お怒りの関係者でもいるんでしょうか。一人ならず。一世帯でもなく。)
https://www.gaccom.jp/schools-16356/district/map.html
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徒歩11分だそうな