https://www.amazon.co.jp/Unfair-Play-Battle-Womens-Sport/dp/1800753837
Sharron Davies with Craig Lord『Unfair Play: The Battle For Women's Sport』読了📖英国元五輪代表水泳選手シャロン・デイビスさんが、自分自身が遭遇した東独の国家ぐるみのドーピング事件の経験と最新のスポーツ科学の研究結果を基にトランス女性を女性スポーツに含める政策の問題点を綴った一冊 pic.twitter.com/ydxnBPbrJY
— Satin Cloths (@blwyellowwillow) 2023年11月17日
結論から言うと、男性が第二次性徴で得る肉体的アドバンテージはホルモンを抑制をしても失う事は無い。喩え、女性と同じ身長・体重だったとしても、筋肉量だけでなく筋肉の質や靭帯と腱の太さや硬さすら男性の肉体の方が上回っているらしい。だから、よく言われる「ガリ細だから、大丈夫」は通用しない pic.twitter.com/pMe9RsbJee
— Satin Cloths (@blwyellowwillow) 2023年11月17日
巻末の附録1には、著者が本書を書くに当って参考にしたトランスジェンダーとスポーツに関する論文と要約が掲載されている。私自身は時間が無くて原資料を読めていないけれど、英語でも読んでみたいという方がいらしたら参考にどうぞ。驚くのが、これだけの研究が2020〜2021年の間に成された事。凄い。 pic.twitter.com/i62QKT69jY
— Satin Cloths (@blwyellowwillow) 2023年11月17日
(俺の注:国外限定ながら、学問的蓄積がすすんでいるとしたら、(少なくとも海外に関しては)先行きは明るい方向と考えていいんだろうか。呆れるほどに、科学的根拠、医学的根拠から乖離した隔絶された、絵に描いたような狂信的カルトでしかないからな。)
そして、附録5は2023年現在の各種スポーツのトランスジェンダーと女性枠についての政策。左側の水泳・陸上・ボクシング・ボート競技・ラグビーは明確に生物学的女性のみとしているのに対し、右側のバスケ・自転車競技・サッカー・トライアスロン・ウエイトリフティングは包括的か曖昧な姿勢のままだ。 pic.twitter.com/AxhUlswiQt
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(俺の注:発売は上記貼付の通り、2023年6月22日。自転車競技はその後、2023年7月14日、トランスジェンダー女子(出生時男性から転換)の女子種目への参加を禁止してますね。陸上、水泳、自転車ときて、トライアスロンは?)
女性枠に男性の参加を認めた場合、アイルランドの包括性を掲げるチームと対戦した女性の様に不利になり、物理的な危険に直面して好きだった種目を断念するケースが多く、ただでさえ低い女性のスポーツ人口を減らす結果になる。更に、覆面のGun Clubが脅迫的な応援をしに会場に現れる問題も生じたらしい pic.twitter.com/rGc3rO0mds
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著者によると、現役時代に国家ぐるみでアスリートに男性ホルモンを投与する東独の選手と対戦した体感から、女性身体者ですら男性ホルモンの継続的摂取によるアドバンテージは圧倒的だったのに、これが男性身体者の場合は計り知れないものになると警告している。
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そして、IOC始めスポーツ界の動きが鈍いのは、トランス男性が男性枠で出場する事は無いし、出たとしても圧倒的身体的な有利さを誇る男性側には全く問題無いだからだと、分析している。もし、高速水着やシューズの様に男性にも問題が生じた場合は、迅速に対応される事から、明らかに女性差別だと分かる
— Satin Cloths (@blwyellowwillow) 2023年11月17日
トランス男性はアスリートとしてのピークが過ぎてから移行するのに対し、トランス女性は第二次性徴で男性としてのアドバンテージが得られてからなら、ピークに関係無く移行するらしい。更に、トランス男性がホルモン治療を始めた場合、ドーピングが問題となるので、スポーツが継続出来ない問題もある。 pic.twitter.com/jxBYlcOveU
— Satin Cloths (@blwyellowwillow) 2023年11月17日
そこで提案されているのがオープン・カテゴリーで、2つの方法が考えられる。著者自身は男性枠をオープンにする事に依ってトランス女性もトランス男性も包括するベストな形だと推奨する。私もそう思うが、スポーツ界は男女枠とは別にオープン枠を作る方向らしい。実際は、誰も参加しなかった皮肉さよ… pic.twitter.com/zcZv4aJt0y
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