米アカデミー賞、「おめでとう」「お互いさま」 宮崎監督とやりとり―鈴木プロデューサー
時事、2024年03月11日13時01分配信
宮崎駿監督「君たちはどう生きるか」の米アカデミー賞受賞がコールされた瞬間、東京都小金井市のスタジオジブリでは、授賞式の中継を見守る約５０人のスタッフや関係者から「おーすごい！」「やった！」と、歓声と拍手が湧き起こった。その後の記者会見に宮崎監督は参加せず、鈴木敏夫プロデューサーは、監督と電話で「おめでとうございます」「お互いさまです」と喜びを分かち合ったことを明かした。
授賞式前の宮崎監督は「日本男児はうれしい顔を見せちゃいけない」と話していたが、受賞が決まると心底喜んでいる様子だったという。
次回作については「（「君たちは―」が）まだ公開が続いているので、それが全部終わって、その上でもう１本作りたいなら次の作品に取りかかるだろう」と話した上で、宮崎監督には「短編を作ってほしいと話している」と明かした。８３歳になった監督の健康面については「ものすごい元気がある」と話し、「いつも『今とここ』に生きていますから。それが若さを保つ秘訣（ひけつ）じゃないか」とも語った。
スタジオジブリ・鈴木敏夫P「本人には今そういう話をしています」 宮﨑駿監督へかけた言葉
日本テレビ放送網、2024年3月11日 21:50
アメリカ映画界最高の栄誉とされるアカデミー賞の授賞式が行われ、宮﨑駿監督の『君たちはどう生きるか』が長編アニメ映画賞を受賞。スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが11日会見を行い、喜びと今後の作品づくりについて言及しました。
宮﨑駿監督作品としては、『千と千尋の神隠し』（2003年受賞）に続く、21年ぶり2度目のオスカー獲得となった本作。受賞の瞬間について鈴木さんは「オスカー像って実は何個も注文すればお金を出せば作ってもらえるんですよ。さっき3個注文しました（笑）どうもありがとうございました」と笑顔で明かし「こういう賞をとれたのは時の運だと思っていますから、心の底からうれしかったです」と喜びをコメントしました。
そして、今後の作品づくりについて聞かれると「僕自身、彼（宮﨑監督）に映画をつくってもらいたいのかっていう話でいうと、僕の本心を言いますと、この場で言うことじゃないかもしれないけど、もう一度長編映画をつくるっていうのは、そんな簡単じゃないと思うんです。それでいうと、短編アニメというのを宮﨑はつくってきましたからそういうのをやってほしい。本人には今そういう話をしています」と明かしました。
また、11日は東日本大震災から13年。鈴木プロデューサーは「僕としては3.11にしろ能登半島地震にしろ忘れていないつもりです。その人たちに僕らのつくった映画が多少でも勇気を与えることができるなら、それは結果的にうれしいです」と、思いを語りました。
