ＩＯＣ＝国際オリンピック委員会の理事会で１０日、東京オリンピックのサッカー会場の承認や平昌（ピョンチャン）オリンピックの準備状況の報告が行われました。
ＩＯＣは１０日、スイスのローザンヌで理事会を開き、２０２０年東京オリンピックのサッカーの試合会場に、カシマスタジアムを追加することを了承しました。これにより、サッカー会場はすでに計画されている新国立競技場や横浜市の日産スタジアムなどと合わせ７つになります。ただ、新国立競技場をめぐっては、日中に男子サッカーの決勝を行い、同じ日の夜に陸上競技を行うなど、過密スケジュールが課題となっていて、大会組織委員会はこれらを精査した上で、改めてサッカー会場の一括承認をＩＯＣに求める考えです。
一方、この日の理事会では、来年２月に開幕する平昌オリンピックの準備状況について、まだ１１のホテルが未完成であることが報告されました。工事の進捗具合はまちまちで、完成間近のものからかなり遅れているものまであるということです。
当初からホテル不足や工事の遅れなどが心配されていましたが、開幕をおよそ７か月後に控え、理事会としてはいますぐ対応策を考える必要はないとしながらも、いざとなれば別の町のホテルを利用することも検討するとしています。
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組織委員会によりますとこの中ではサッカーの競技会場についてすでに決まっている東京の新国立競技場と東京スタジアム、それに北海道、宮城、埼玉、神奈川の６か所に加えて茨城県のカシマスタジアムを追加で提案したということです。
これで、サッカーの競技会場は合わせて７か所となりましたが、男子決勝を予定している新国立競技場については、日程が過密になるとして変更も検討されているということです。
理事会ではこのほか、大会の費用分担について組織委員会と東京都、政府などと大枠で合意したことや、メインスタジアムとなる新国立競技場の整備状況などを報告したということです。
大会組織委員会の武藤敏郎事務総長は「ＩＯＣのバッハ会長からすばらしい状況だと力強い励ましのことばをいただいた」と話し、準備状況が高く評価されたことを明らかにしました。また、前日の会議で東京大会でも紛争地域の難民の選手団を結成する方針が確認されたことについては「大変すばらしいことだと思う。関係方面と連携して受け入れ態勢を整えていきたい」と話しました。
茨城県知事「大変うれしく思う」
茨城県庁では、橋本知事が１０日午後５時に組織委員会からの連絡を電話で受けました。この中で、３年後の東京オリンピックのサッカー競技の会場として鹿嶋市の「カシマスタジアム」が追加されることが、スイスのローザンヌで開かれているＩＯＣの理事会で決まったことが伝えられました。
橋本知事は、「大変うれしく思います。震災から復旧・復興した姿を見てもらい世界に感謝の気持ちを示したい」と話しました。
そのうえで、来月、県庁内に準備に当たるための担当の部署を設ける考えを示しました。
