政府、3月に初の図上訓練 台湾有事備え沖縄で避難検証
2023/01/29
政府が中国の侵攻による台湾有事などを念頭に、沖縄県の離島住民の避難方法を検証する初の図上訓練を3月に実施することが分かった。政府関係者が29日、明らかにした。
内閣官房や国土交通省、消防庁に加え、沖縄県と石垣市、宮古島市、与那国町、竹富町、多良間村の5市町村が参加。民間航空機や船舶を活用し、迅速に住民を避難させることができるかどうかを確認する。
図上訓練は国民保護法に基づき行う。他国による武力攻撃の可能性がある「武力攻撃予測事態」を政府が認定し、避難を進めることを想定する。
与那国島は台湾からの距離が約110キロと近く「リスクが高い」とされている。
島しょ部への侵攻を想定 自衛隊がきょうから統合訓練を実施 沖縄含む全国各地で
2023年1月27日 11:00
【東京】防衛省・自衛隊は27日から2月3日まで、県内を含む全国の自衛隊施設で2022年度自衛隊統合演習を実施する。26日に発表した。
島しょ部への侵攻を念頭にグレーゾーンから武力攻撃事態に至るまで一連の状況を想定し、各部隊の機動展開やその後の対処などを検証する。県内の離島を含む大半の部隊が参加する。
県外の部隊を南西諸島に展開させることを想定しているとみられる。自衛隊統合演習は図上で行う指揮所演習と実働演習を交互に実施しており、本年度は8回目の指揮所演習に当たる。
米軍は参加しない。
グレーゾーン段階では国民保護も検討対象となる。
山崎幸二統合幕僚長は26日の記者会見で「自衛隊として各種事態への対応能力を向上させる貴重な機会だ」と説明した。
(明真南斗)