やっと始業式、笑顔の再会 石川・能登町の9小中学校 地震3週間
毎日新聞 2024/1/22 11:01(最終更新 1/22 11:38)
能登半島地震で大きな被害を受けた石川県能登町で22日、町立の全9小中学校が再開した。一時は避難所となっていた宇出津(うしつ)小(169人)では午前8時ごろ、児童らが次々登校。久しぶりに顔を合わせ、笑顔で再会を喜んだ。
地震の発生から3週間を迎えた。落ち着いた環境で授業を受けるため、能登町立中の一部生徒は金沢市内に集団避難している。
宇出津小ではこの日、138人が登校。始業式の冒頭、児童らは地震の犠牲者に黙とうをささげた。その後、坂口浩二校長(56)が「皆さんの顔を見ることができて本当にうれしい。目の前に起こったことが本当か不思議な気持ちです。明けない夜はありません。前を向いて進んでいきましょう」と呼び掛けた。同小では児童と教職員全員の無事を確認していた。4年の谷田絵舞(えま)さん(10)は「終業式の後、初めて会う友達もいるけど安心した。地震で遅れた勉強を取り返したい」と意気込んだ。
石川県珠洲市でも市立2校が22日に再開し、全11小中学校で通常授業が戻る。被災地を走るJR西日本の七尾線も一部区間で運転を再開した。羽咋―七尾間で、特急は一部列車のみ運行する。
【大西岳彦、戸田紗友莉】
JR金沢―七尾間が再開 特急は1日1往復
北國新聞、2024/1/22 11:40
地震の影響で運転を見合わせていたJR七尾線羽咋―七尾間は22日、運転が再開された。3週間ぶりに金沢と七尾を結ぶ鉄路がつながり、通勤通学の利用者が安堵(あんど)の表情を見せた。
JR七尾駅は始発から会社員や高校生が次々と姿をみせた。ホームには所々に亀裂が入り、片隅にはがれきが置かれたまま。利用者は地震の爪痕を横目に、電車に乗り込んだ。
この日から登校が始まった七尾高の2年生、坪田泰城さん(17)=中能登町徳丸=は「学校に行く手段がなかったので安心した」と話した。七尾市湊町の女性(75)は、兄や娘が住む大阪に身を寄せるため大阪行きの特急「サンダーバード」を利用し「水がない生活が不便。復旧したら七尾に戻りたい」と話した。
金沢―七尾間の普通列車は通常の本数で運行される。特急「サンダーバード」「能登かがり火」は1日1往復での運行となる。観光列車「花嫁のれん」は引き続き運休する。
サンダーバード17号和倉温泉行き、七尾線運休していましたが、今日から七尾行きとして運行再開です!
— パスケース (@Pass_Case) 2024年1月22日
駅では自動放送も流れており、七尾行サンダーバードに完全対応していました。
金沢止の後寄り車両は通常「金沢」の幕ですが、今日は9号車まで「七尾」表示で、七尾線の限界を超えてます。 pic.twitter.com/PvBp6rx77e