ウクライナ大統領が訪日、G7広島サミットに対面出席へ-関係者
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アラブ連盟首脳会議出席でサウジに立ち寄った後、米軍用機で日本に
ウクライナのゼレンスキー大統領は、主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)に参加するため、広島を訪れる。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
非公開情報を理由に関係者が匿名で語ったところでは、ゼレンスキー氏はアラブ連盟首脳会議出席のためサウジアラビアに立ち寄った後、米軍用機で日本に向かう予定という。アラビーヤTVによると、同氏はポーランドからフランス機ですでにジッダ入りした。
米国家安全保障会議(NSC)の報道官はコメントを控えている。
G7広島サミットでは、ゼレンスキー大統領のスケジュールに合わせてウクライナに関するセッションが21日に予定され、オンライン形式での参加になると日本政府の当局者はこれまで説明していた。日本の外務省報道官は19日の取材に対し、それ以上のコメントを控えた。
ゼレンスキー氏の広島訪問が実現すれば、岸田文雄首相と個別会談を行い、その場合は原爆資料館を視察する方向で調整が進められているとNHKは報道した。
ロシアのプーチン大統領が、侵攻したウクライナで核兵器を使用するとの威嚇を繰り返す状況を考えると、78年前に世界で初めて原子爆弾が投下された被爆地・広島をウクライナの大統領が訪問することは、とりわけ象徴的な意味を持つ。
今回のサミットでは、ロシアのウクライナ侵攻への追加対応も協議する。ロシア産ダイヤの監視・追跡に向けた協力で、G7首脳が合意する見通しだとブルームバーグが先に伝えた。ただ同国産ダイヤ取引の全面禁止には至らない見込み。
一連の制裁にロシアの成長を妨げる一定の効果はあるものの、G7以外の国を経由する商品とエネルギーの迂回(うかい)輸出がロシア経済を支えている。
ゼレンスキー大統領は週末を挟んでG7メンバーであるイタリアやドイツ、フランス、英国を相次いで訪問し、ドイツからは巨額の追加兵器支援を取り付けた。スナク英首相は、ウクライナによる西側製戦闘機の調達を支援する国際的な連合構築を後押しする姿勢を示すが、具体化した計画はまだない。
ウクライナは、侵攻の初期段階から高性能戦闘機の供与を求めてきたが、ロシアとの緊張がエスカレートするリスクを懸念し、西側の各国政府は要請に難色を示してきた。バイデン大統領が米国の戦闘機提供の承認に踏み切るかどうかはなお見通せない。